残したいものを楽しく描く
グラフィックレコーディングは新しい記録のかたちです。
絵や図、色を用いたカラフルなグラフィックレコーディングが、これまでの一般的な議事録やメモ、ノートとちょっと違うのは、プロセスが記録できること。その場で起きたこと、話されたこと、感じたことを、自由に、描き手の目線で記録する・・・それがグラフィックレコーディングの特長です。
時には、描き手のバイアスがかかった“正しくない”記録になるかもしれません。
もちろん、それは弱点でもありますが、インターネットの検索サイトなどで調べればすぐに「事実」にはたどり着ける現代だからこそ、その場で感じたこと、心が動いたことを記録することが大事なのだと、わたしはそう思っています。
だから、きちんと正しく記録するとか、絵が上手に描けるとか、図解化ができるとか、人が読んでわかるといったことよりも、その場で感じ、体験したことを残したいと思うシンプルな気持ちが大切です。
誰かのためのものではなくて、自分のため。自分が描いて楽しい、読み返してそのときの情景を思い出してわくわくする。そんな記録でいい、そんな記録がいいと思っています。そんな記録をしていきたいし、そんな記録の仕方を伝えていきたいのです。
描くことが楽しくなると、人の話を聞くことが楽しくなる。人の話を聞くことが楽しくなると、学ぶことが楽しくなる。そんな循環にグラフィックレコーディングを用いた記録が貢献できたら、こんなに嬉しいことはありません。
みんなのノートがカラフルでプレイフルなものになりますように。
プロフィール
ひめ
岸 智子
Tomoko Kishi Matsumoto
- 福岡女子大学 社会人学び直しプログラム コーディネーター
- (一財) 認定ワークショップデザイナー (マスタークラス)
- LEGO® SERIOUS PLAY® メソッドと教材活用トレーニング終了認定ファシリテータ
- Points of you® 認定トレーナー